全国学力テスト

道内の学力テスト、無事に終わる(北海道)
 北海道内では、全国学力テストに学級閉鎖などを除きすべての国公私立校が参加した。道教委と札幌市教委によると、公立小中学校、特別支援学校の計1929校で、児童生徒計9万3242人がテストを受けた。テストはほぼ予定通りに終了し、トラブルの報告はなかったという。
 修学旅行などの予定を組んでいた11小中学校では、テストは行われなかった。また、学級閉鎖などで試験を実施できなかった学校と、途中で中止した学校が22校あった。
 記者会見した道教委の穂積邦彦学校教育局長は、「いろいろな方々の協力で、円滑に実施できたと考えている。子どもの確かな学力向上のため北海道の知恵を総結集していく」とした。
 今年1月、北海道教職員組合員がテスト非協力者の署名簿を校長に突きつけた小樽市内の中学校でも、テストは混乱なく行われた。校長は「無事に実施されてほっとしている」と胸をなで下ろした。
 今月20日、この校長は校内の組合員に面会を求められた。校長は「北教組は戦術を変えた。協力拒否はないね」と確認すると、組合員は「はい」と無念そうな顔で答えたという。
 校長はテスト結果で、生徒の弱点などを見極め、現場での教育に生かすといい、「どこの中学が市内で何番目に成績がいい、というような、競争を無用にあおることがないように結果を取り扱う」と話した。
 北教組は1960年代、学テ反対闘争を展開。61年に、旭川市立永山中学校で組合員ら4人が校長に暴行し、公務執行妨害罪などで起訴された「旭川学テ事件」では、学力テストの適法性が最高裁まで争われた。
 旭川市教委は「事件は40年以上も前のことで、現在の教職員や児童生徒とは無関係。比較されるのも好ましくない」としている。
 小樽市の中学校に、3年生の息子を通わせる会社員女性(44)は、「個人情報の取り扱いにさえ気を付けてくれればテストには賛成」と話した。
 地域間の学力格差が明らかになり、競争をあおるとの反対論には、「差はあるかもしれないが、調査結果でわかった弱点の改善を図るべきだ」と語る。「何でもかんでも競争はだめというのはおかしい。負けて悔しくて頑張る子もいる」と指摘した。
 中3の長女に家庭教師をつけているという、札幌市の会社役員男性(44)は、「教科書の内容が以前よりも易しいのが心配。日本の学力低下が本当なのか知りたい」と話す。「学校のレベルを知り、改善策を探ることは必要だ。実態を知らないと、地域も家庭も対応できない。学校は、結果を保護者に説明してほしい」と期待する。
 中3の長男を持つ、利尻町の主婦(42)は「離島なので、通わせたくても塾がない。一緒に学ぶ生徒が少ないので、勉強も周囲に合わせてしまいがち。学力への不安がある。全国の中での自分の位置がわかれば、本人の励みにもなるだろう」と話していた。
 札幌市中央区で、テストの後、下校する小6男子グループを呼び止めてみた。
 「全国っていうから、ビビってたけど、意外と簡単だった」「早く終わったから、下敷きで遊んでた」
 一方で、「学力を測られるのは、怖い気がする」「大人は、子供を数字にしたがるんじゃないですかね」という男児もいた。
 「どうして、テストに名前を書かないんだろう」と、不思議そうに話す男児もいた。テストは自分の力を測るものという原点に、子供たちは立っていた。
 中には、試験のために「パソコンで出そうな問題を探して勉強した」という男児も。残念ながら、「勉強した問題は出なかった」。
 中学3年生になると、もう少しドライだった。
 「正直、面倒くさかった」と女子生徒。母親には「成績にも関係ないし、適当にやればいいんじゃない」と言われたという。「期末テストと比べるとずっと簡単だった。みんな軽い気持ちで受けていた」
 男子生徒も「簡単だった。時間がかなり余ったので寝てた」と明るい表情。
 ただ、別の女子生徒は国語の作文問題について、「回答例もなく、どう答えていいのかわかりにくかった」と話し、記述式が苦手な弱点ものぞかせていた。
(読売新聞 より)


匿名制はいいことだが、受験や成績を気にしている人にとって軽視されているのは幅広い教育をする上で、問題視するべきことかもしれない。
学校は勉強する場ではなく、
友達と遊ぶところと考えている生徒も少なくない。
勉強する場は塾や家庭教師でと考えている親も少なくない。
しかし学校教育では勉強を通して学ぶことも多いので、
軽視すべきではないだろう。
受験勉強が重視され、入学することだけが目標ではなく、
本当に自分がしたい事やなりたい職業に役立つ勉強になればよいのだろう。
学校、親と生徒のすべてが一緒になって取り組むべきだろう。


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